リードテックジャパンは、映像処理カード「WinFast PxVC1100」に搭載されているメディアストリーミングプロセサ「SpursEngine」のソフトウェア開発環境(SDK)のダウンロードを22日同社サイト上で開始した。リードテックは、先月秋葉原で東芝が開催したパソコン自作ユーザ向けのイベント「SpursEngine Start-up!」においてSDKの提供を近日中に行うことを発表しており、今回実際に一般の開発者向けに無償提供が開始されたもの。
SpursEngine SDKは、東芝が開発したSpursEngine用のアプリケーションソフトウェアを開発するための開発ツールやライブラリの一式である。SDKを利用することで、SpursEngineを搭載したパソコン上でMPEG-4 AVC/H.264方式の高速なコーデック処理や、顔認識処理、SPE(Synergistic Processing Element)を活用した各種メディア処理のプログラミングなどが行えるとしている。
現在、CPU以外のマルチコアプロセッサ環境でハイビジョンのエンコードなど処理負荷の重いメディア処理を高速に行う場合、SpursEngineなどメディア処理専用のプロセッサとグラフィック処理プロセッサ(GPU)の主に二つの選択肢がある。
GPUによるメディア処理向けのソフトウェア開発環境としては、NVIDIAの「CUDA」やAMDの「ATI Stream」がそれぞれのベンダから提供されている。SpursEngine用SDKが提供開始されたことで、開発者が用途や性能、消費電力などを考慮したうえで最適な環境を選んでエンドユーザ向けのアプリケーション開発を行うことが可能になったと言える。
また、標準化された汎用並列処理プログラミング規格「OpenCL」をどのベンダもサポートする流れとなりつつある。このため、当面はそれぞれ独自の開発環境で開発者にアピールしつつも、究極的にはOpenCLベースでの開発のしやすさ、アプリケーションの性能向上、アプリケーション用ライブラリの充実度などが開発者の支持を得るために重要となってくると考えられる。