台湾Leadtek Research(以下、リードテック)社は、11月3日に東京・秋葉原で開催された自作パソコンユーザ向けイベント「DIY PC Expo 2008 Autumn」併設セミナー(図1)において、「SpursEngine」搭載の映像処理カード「WinFast PxVC1100」の製品概要や技術に関する講演を行った。その中で、同社Visual Communication Product Group / Project Managerの金子直樹氏は、CRI・ミドルウェアやアプリケーションソフト開発ベンダと共にSpursEngine対応ソフトの拡充を目指す意向を明らかにした(図2)。
リードテックは、展示スペースにおいて「WinFast PxVC1100」や同カード搭載のベアボーンPCなどを中心に展示を行っていた。今回のDIY PC Expoでは、展示スペースとセミナーの両方でハイビジョン対応映像処理カードがもたらす「映像編集の新たな世界」を今月14日からの製品発売に先立って強くアピールした形だ。
WinFast PxVC1100は、「SpursEngine SE1000」を1個搭載したフルハイビジョン対応の映像処理カードで、パソコンのPCI-Express x1 スロットに挿入して使用する。SpursEngine対応のDVDオーサリングソフトとDVD再生ソフトとしてコーレル社製「DVD Movie Writer 5」および「WinDVD 8」が同梱されており、ビデオ編集、標準画質の映像からハイビジョン映像への超解像度変換、MPEG-2やMPEG-4 AVC/H.264コーデックのトランスコーディング、DVD/AVCHDディスクの作成や再生が行える。
金子氏は、これらの高負荷なハイビジョンの映像処理でもWinFast PxVC1100を増設すれば高価な最新のクアッドコアCPUのパソコンでなくデュアルコアCPUクラスのマシンでも容易かつ高速に可能であるとした(図3)。具体的なベンチマークの説明では、Core 2 Duo (Penryn 2.53GHz)のみ使用時に比べてSpursEngine使用時は処理時間が5分の1〜6分の1に、CPU負荷が40〜45%程度軽減されるとの結果を示した。なお、CPU負荷についてはソフトウェアの最新アップデートで更に改善されているとのことである(図4)。
また、展示スペースで共同出展を行っていたCRI・ミドルウェア社製「CRI Sofdec」についても触れた。WinFast PxVC1100搭載のSpursEngineチップによって、H.264のトランスコーディングを大量に低コストで実現可能であること、現時点のCUI版プログラムでビットレート、プロファイル、レベル、IDRピクチャの周期、Iピクチャ、Bピクチャの周期、解像度の変更などのパラメータを指定可能であること、などを説明した(図5)。
今後の展開について、金子氏はCRI・ミドルウェア社製の映像処理ミドルウェアを使用したコンシューマ向けアプリケーション開発をソフトウェアのベンダ各社に積極的に働きかけるなどの形でSpursEngine対応アプリケーションを拡充していきたいと述べた。最後に、金子氏はSpursEngineによる新たなハイビジョン映像編集の世界をより多くの方々に是非体験して欲しい、として講演を締めくくった。
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