AVCHDなどハイビジョン動画の録画や編集をパソコンで快適に行える環境が、いよいよ個人やSOHO(Small Office/Home Office)の映像編集事業者にも手に入る可能性が出てきた。
台湾Leadtek Research Inc.(リードテック リサーチ社)は、東芝 セミコンダクター社主催の開発者向けイベント「SpursEngine Developer Forum」で「SpursEngine」のパートナー企業として参加、「SpursEngine SE1000」搭載でフルHDに対応した映像処理用PCI-Expressボード「WinFast PxVc1100」を発表、展示する予定である。
Leadtek Research社は、先月初旬に台湾・台北で開催された「Computex Taipei 2008」においても、WinFast PxVc1100を展示していた(図1)。
WinFast PxVc1100に搭載されているSpursEngineには、ソニー・コンピュータエンタテインメント社の「PLAYSTATION 3」のCPUである「Cell Broadband Engine」のRISC型プロセッサコア「SPE(Synergistic Processing Element)」が4個、動画圧縮伸張アルゴリズム処理用にMPEG-2および MPEG4-AVC/H.264 のハードウェア・エンコーダ/デコーダの回路、マルチコア処理を司るためのコントロール回路などがワンチップに集積されている。
これにより、MPEG-2やH.264の動画のエンコードやデコード処理を行う場合、通常のパソコンCPUでソフトウェア処理を行う場合に比べて数倍から10倍程度の高速化が可能となる。(当サイト内の関連記事)
このため、WinFast PxVc1100搭載のパソコンで、あるいは手持ちのパソコンのPCI-Express x1スロットにWinFast PxVc1100を挿して、SpursEngine 対応の動画編集ソフトウェアを使えば、これまでは演算性能の高いハイエンドの高価なパソコンでなければ実質的な作業ができなかったAVCHD(Advanced Video Codec High Definition)などのハイビジョン動画の録画や編集が容易かつ快適に行えるようになる。
動画編集用アプリケーションのSpursEngine 対応に関しては、カナダCorel社の 「DVD MovieFactory」や台湾CyberLink社の「PowerDirector」などのソフトウェア・ベンダーが、開発中のバージョンを既に公開してきており、今後の製品版の市場投入が期待されている。
SpursEngine Developers Forum では、Leadtek Research社とともにCorel社、CyberLink社など主要な動画関連ソフトウェア・ベンダーも参加する予定であり、SpursEngine対応ソフトウェアの展示や発表が行われる見通しである。
(大場淳一=テクノアソシエーツ)